今年も残すところひと月になりました。第3回目は塾生4期生の波戸岡光太さんです。

「真剣」のかたまり

波戸岡さん顔写真2
波戸岡光太(ハトオカ コウタ)
久野塾4期生
アクト法律事務所 弁護士

私は久野塾4期生として、今年1年間、プレゼン発表を務めてきました。2か月ごとに与えられるテーマは、リーダーシップ、ビジョン、マーケティング、ソリューション、イノベーション、コンプライアンスでした。どれも言葉だけなら知っているし、書籍でも読めます。けれど、久野塾では「あなたはどう考える?」「あなたはどう生かす?」を問われ、自分事として真剣に取り組み、発表し、対話することを余儀なくされました。なにより、余儀なくされることを、今の私は望んでいました。

弁護士になって8年間、私はご依頼された案件にただがむしゃらに取り組んできました。けれど、40歳で迎えた今年、このままではよくない。このままだと5年後、10年後、果ては死ぬ前になって「あー忙しかった」で終わる人生になってしまう。不惑の年にするためにも、今ここで立ち止まり、自分のビジョンとミッションを定め、過去・現在・未来を貫く自分の軸を作ることが必要だと感じました。

そんなタイミングでの久野塾のプレゼン発表は今の私にうってつけでした。発表の1か月半前に課題を頂くと、そのテーマはずっと頭の片隅に置かれて温められました。本番が近づくと、それを明確な言葉に落とし込んでいきました。パワーポイントに頼らない発表なので、言葉にはことさら敏感になります。その言葉に自分の考えが表れているか、その言葉で自分の考えが伝わるか、そもそも自分の考えは言葉で表せるほど明確に伝わる域まで深まっているのか。。。幸い、同期生の竹原さんが本番発表前のプレ・プレゼン会を同期仲間でやろうと声掛けしてくださり、それを経ての本番は気合十分で臨むことができました。

それでも、塾本番に参加するアドバイザーやオブザーバーは、知識も経験も秀でた方々ばかりですから、私のつたない発表はボコボコにされます。いわゆるサンドバッグ状態です(笑)。けれど、飛んでくるのは熱く真剣な言葉たちばかりです。だから嬉しいです。それに対し、私だって真剣に考えてきたし、自分が人生かけて取り組んでいるテーマだから、必死で打ち返します。真剣に考えてきた自分の発表に対して、真剣に応えてくれる。まさに「真剣のかたまり」が飛び交うダイアローグがそこに繰り広げられました。ダイアローグとは、こういうものなのですね。

こんな経験を重ねて全6回、気づいたら年の瀬が近づいてきました。ひととおり自分を磨くことができただろうか。さあ来年はどんな1年にしよう、どんな年を久野塾と駆け抜けよう。年が明ける前に決めておきます。

*次回リレートークは、西村宏子さん(理事、アドバイザー)です。