「ヒトを輝かせる魔法:ビジョン」
二ノ方 文 (ニノカタ アヤ)
ビジョン創造スクール1期生
日本ポール株式会社バイオファーマ事業部マーケティング
「あなたのビジョンは何ですか?」「5年後、10年後の自分の姿を描けますか?」
ついつい目先に転がっている面白いことになびいてしまう私は、「今は目の前の〇〇が面白いし…」「忙しいし…」「今目の前のことを一生懸命やっていれば、そのうちビジョンは見えてくるだろうし…」と自分を誤魔化しその場をやり過ごしてきた。しかし、そうやって自分を誤魔化し続けると、ふとした瞬間に、「あれ?私って何やってるんだろう…」と悩みのスパイラルに入っていく…。
「ヒト」に興味がありもっと「ヒトを知りたい」という理由から、大学で人類遺伝生物学を専攻した。器用さと手際の良さが要求される実験に生き甲斐と誇りを見出し、「苦」ではあったが数本の論文を執筆、とりあえず目の前にやれることが山積み。天使のような先生・先輩に恵まれ「充実」した毎日。しかし、人生で初めて「挫折」を感じたのは大学院2年生の春、博士課程3年間に向けてありがたい奨学金の審査に難なく(?)パスした直後のこと。そこでようやく気が付いた。
「おや?あと3年間やって、どう社会のお役に立てるのだろうか?」そこからが大変!「博士号を取得して、で、そのあと私はどうしたいんだろう?」と悩み、引きこもり、楽しかった実験もしなくなった。研究生活を経た将来の「どうなりたいか」「社会にどう貢献したいか」がはっきりと描けていれば、キラキラした研究生活を続けていたことだろう。
悩みのスパイラルを経て、海外逃亡をはかり気づかされたことは、日本から一歩外に出ると「個」が第一にくるということ。「あなた」はどう考えるの?どうしたいの?だ。「それを探しに来た」なんて肩すかしのような答えをしていた一方で、日本では必ずついてまわる大学名や会社名による呪縛から解放され、「個」を見てもらえる世界に救われた。
友人に「こういうところがOnly youだよね」と「個」を見出してもらったお蔭で、光が見えた気がした。自分で気付け、と過去の自分に突っ込みを入れたいところだが、「へー、私ってそうだったんだ!」と10年前に発見したアイデンティティにより希望が見え、おぼろげながら夢を描き、今も「どうなりたいか」「どう貢献したいか」を考える上での核となっている。
こてこての日本企業での高級基礎化粧品研究開発から、ばりばり外資の会社に方向転換して早5年半。私にしかできないことをやらせてもらえているからか、働いている!という実感はある。シンガポール人の上司とは会って話そうが電話口だろうが100%大喧嘩になるが、NOと言える私が闘わなければ!と使命感にも駆られている。…しかし、やはり、私は目の前のことにだけ燃えてしまっていた。忙殺され、気づいたときには「いろいろ技は身についたけど、で、何がしたいんだっけ?」のプチ悩みスパイラルへ再び突入。
そんな風に迷える子羊状態だったときに、仕事で尋常じゃなくお世話になっているお客様に戸須さん(理事・アドバイザー)との運命的な出会いをアシストしてもらった。後日ゴルフ場で一緒に気持ちよく芝刈りをし、さらに数週間後、戸須さんが設けてくださった久野さんとの食事会で、5年後、10年後のビジョンが描けていない危機感を認識し大ショック。同時に、これから何か変わるかもしれない、という大きなワクワクで、2016年をグレードアップの年、と決意した2015年の年末だった。
この半年を振り返ってみると、強烈キャラの超豪華講師陣と刺激的なスクール生たちと様々な切り口でビジョンについて議論できるビジョン創造スクール®、そしてスクール生にはもれなくついてくる二大特典(信じられないけど無料)①豪華アドバイザー陣との文通 ②ダイアログ塾へのオブザーブ参加 を大いに活用させていただいているおかげで、自分のOperation Systemが激しい頻度で更新されているのを感じている。
「あなたのビジョンは何ですか?」「5年後、10年後の自分の姿を描けますか?」と聞かれると「うっ」とダメージを受けていた「ビジョンなし子」のときは、人が夢を熱く語る姿を見ると一歩引いてしまっていた。この半年、これまでを振り返り自分の核を思い出し自分と向き合い、未来を意識するようになり…、今は、ビジョンを持ってキラキラと夢を語る人と語り合うのが大好きだ。
さぁ、2か月ぶりのビジョン創造スクール®。どんな発見ができるだろうか。どんなビジョンを創造できるだろうか。ワクワクしながら今週末を迎える。
(次回は森田真里子さん ビジョン創造スクール1期生)