阿部 英司(Eiji Abe)
ダイアログ8期生、ビジョン3期生

2019年は私が社会人になってちょうど10年目です。
社会人になり様々な経験をしました。振り返れば辛いこともありましたが、色んな人に出会い、色んな事にチャレンジできた充実した10年間だったと思います。

ターニングポイントになったのは、社会人5年目で辛かった時期にある言葉に出会ってからです。自分の状況に満足しておらずもやもやしているのに、具体的な行動を起こせていなかった自分が、その言葉に出会い行動するようになりました。

その言葉を紹介したいと思います。行動できていない、一歩を踏み出せていない人が、一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。(久野塾関係者は行動している人ばかりなので、一歩を踏み出せていない人がいるかは不明ですが・・・笑)

私の仕事観・人生観を変えた言葉はチャーチルの以下の言葉です。

We make a living by what we get. We make a life by what we give.

– Winston Churchill (1874 – 1965)

「人は得るもので生計を立て、与えるもので人生を築く」と訳されています。
この言葉は自分で考え行動することの重要さ、そしてそのために必要な勇気を私に与えてくれます。

新卒で某大手ITサービス会社に入社した私は目の間の仕事に全力で取り組んでいました。入社5年目で厳しいプロジェクトにアサインされ、オーバーワーク気味で精神的にきつくなった時に「自分がやっていることは本当にやりたいことなのか?俺の人生これでいいのか?」とモチベーションが下がっていました。しかし、具体的な行動は何も起こしていませんでした。

そんな時にチャーチルの言葉に出会いました。チャーチルの言葉は私に2つのことを教えてくれました。

1つ目は『与えられた(getした)仕事しかしていないと自分の人生を歩むことはできない。』ということ、

2つ目は『考えているだけでは何も生み出さない。行動し何かアウトプット(giveする)ことが重要である。それが自分の人生を豊かにする。自分の人生は自分で創る。』ということです。

「自分が現状に満足していないのは、上司から与えられた仕事しかしていないからだ。このままだと某大手ITサービス会社のサラリーマンの人生は歩めても、自分の人生を歩むことはできない。自分自身がどんな人生を歩みたいかを考え行動を起こす。」と決意しました。

最初は身近なところからはじめました。

当時の私が参画していたプロジェクトは厳しいプロジェクトであり、私と同じようにモチベーションが下がっているメンバーが多くいました。「まわりの人達がモチベーション高く働けるようにしたい」と思い現場の風土改革に取り組みました。小さなことですが、対話の場を設けメンバー間の関係性を構築し、プロジェクトメンバーで月次でフィードバックをし合う場を設けるなどの施策を実施しました。最初は「意味あるの?」と言っていたメンバーも、次第に「こういう活動は今までなかったけどいいよね。ありがとう。」と笑顔で言ってくれました。この一言は本当に嬉しく、行動してよかったと心から思いました。

小さな一歩でしたが、その一歩を踏み出してからは私の人生は大きく変わりました。

5年たった現在も「もう一歩、あと一歩だけ前に進もう」と行動しています。社内で有志活動を立ち上げ全社横断での組織風土醸成活動をしたり、社内外でチームビルディングに関する講演・ワークショップを実施したりと活動の枠が広がっています。それらの活動により自分の人生が豊かになっている実感があります。

私は現在33歳です。人生100年時代では残り40年以上働き、自分自身を豊かにするチャンスがあります。自分の人生に責任を持ち、自分の人生を歩みたいと思っています!

一歩を踏み出せていない人は、ぜひ一緒に一歩を踏み出しましょう!
きっと楽しい人生になると思います。

最後に、久野塾の理事の皆様、オブザーバーの皆様、そして一緒に学んでいる同志の皆様、いつも本当にありがとうございます。苦しくなったときに皆様の顔を思い出し「あと一歩だけ前に進もう」と思って踏ん張っています。