濱野 淳史 (ハマノ アツシ)
ダイアログ11期

久野塾の使い倒し方

久野塾のダイアログスクール11期生として学ぶこと早10ヶ月、ダイアログスクールだけでなく久野塾の色々な学びの場に参加させていただいて体得した、自分なりの「久野塾の使い倒し方」について本日は皆様にご紹介したいと思います。

まずは自己紹介から。私は濱野淳史と申します。メーカーにてソフトウェア開発の管理職をしております。目の前の開発業務に全力投球する毎日を送っておりましたが、目先の課題解決だけでなく本質的な改善や変革ができるようになりたく、一歩引いて自己認識を深めて自分の軸を定めたうえで本質的な課題を見いだすことができるように、久野塾の門を叩きました。

そして迎えた初回のダイアログのプレゼン。「自分が思い描く未来の実現に向けてどんなリーダーシップを発揮したいか?どんな具体的な行動から始めるか?」という、現在の実務では考えたこともない課題に臨みましたが、結果はボロボロ。ある理事の方からは「考えが浅くて表層的」と厳しいコメントをいただきました。このご指摘は日々仕事をしている際に自分でも薄々課題だと感じていたことでもあったため、堪えました。

さて、次回以降のダイアログの準備をより効果的に行っていくにはどうしたらよいだろうか。。。考えました。久野塾にはダイアログスクールやビジョン創造スクール以外にも学ぶ機会はたくさんあるので、それらを積極的に活かしていけばヒントを得られるかもしれないと思い、ゼミやスペシャルイベント等に参加していきました。

その結果として、ダイアログの準備を進める際の「型」のようなものが徐々に出来上がってきました。それは以下の流れです。

インプット ⇒ 気付き ⇒ 思考 ⇒ 言語化 ⇒ 対話 ⇒ 気付き、思考 (ループしていく)

ダイアログでは毎回3つの問いを与えられ、その問いについて考える手掛かりとなる参考図書が提示されます。回答にあたっての必読書という位置付けではないのですが、私は可能な限り全て読むようにしました。これらの書籍が「インプット」となり、与えられた問いについて考えつつ読み進めていくと必ず「気付き」が得られます。そこで得られた気付きが有機的に繋がり合い「思考」が深まっていき、問いに対する回答が徐々に固まっていきます。それを「言語化」して最終的には10分のプレゼンとしてまとめてダイアログ当日に臨みます。プレゼンに対してオーディエンスからフィードバックをもらい「対話 (ダイアログ)」を進めていくことになりますが、その場で新たな「気付き」や自分にはなかった「思考」を知ることができて、さらに次回以降のダイアログに活かすことができます。また、同期のプレゼンに対してフィードバックをすることによっても対話が起こり、そこからも多くの気付きをもらいます。

ダイアログスクールでのこの一連のプロセスだけでも十分鍛えられるのですが、久野塾の他の機会も活かすことで各ステップをさらにレベルアップすることができるのです。

まずはゼミです。私は今まで9つのゼミを受講しましたが、ダイアログに効くという観点では基礎体力を育むものと、ダイアログの気付きや思考に繋がるものがあると考えております。
前者としては、久野塾長の思考法ゼミと鈴井副塾長の信頼を得るプレゼンゼミが自分にとっては特に効きました。思考法ゼミでは思考の枠の外し方を学び、ダイアログにおける「思考」の深度をレベルアップできるように実践を続けています。信頼を得るプレゼンゼミではダイアログのプレゼンを準備する際の「言語化」のプロセスにおいて気を付けるべきポイントが珠玉の如く散りばめられていて、自分のプレゼンの質を飛躍的に上げることができたと自負しております。
後者の気付きや思考に繋がるゼミとしては、吉田彰理事のソリューションゼミが一番効果がありました。ちょうどダイアログ第4講のソリューションの回に先駆けて開催され、ものごとの現象と問題とを区別して考えることの重要性を学び、本質的な課題をどう特定していくかについての「気付き」を得ることができました。
また、全てのゼミにおいて講義だけでなくグループでのワークが多用されますが、時間制限のあるワークを通じて「思考」と「言語化」の瞬発力が鍛えられました。ダイアログの準備はじっくりと取り組むものであり、このような瞬発力を鍛えられるのはゼミならではと思います。

スペシャルイベントも良い経験となりました。私は「経営トップとの対話」という場においてパネラーとして登壇させていただくという貴重な機会をいただきました。「会社をリードする立場になる人にもっとも必要な資質は何か?アクシスの塾生のような若者は何を学んでいけばよいか?」といった質問から対話をさせていただき、「対話をする力」を鍛える場となりました。

さらに、久野塾主催の「旅」も楽しみました。「リーダーシップの旅 in 萩」にはオンライン参加、「岩の原ワイナリーを訪ねる秋の旅」にはリアルで参加しました。この旅では吉田松陰や佐久間象山といった幕末の偉人について学び、その生き様から多くの「気付き」を得ることができました。しかし旅の魅力はなんといっても理事アドバイザーの方々や塾生の皆様に直接お会いできることでした。お酒も入ってリラックスして話せるということもあり、ダイアログの場での厳しい顔とは違った素の姿に接することができました。おかげで副次的な効果として、ダイアログに臨む際の心理的なプレッシャーを軽減することにも成功しました(笑)

以上のように、久野塾では様々な学びの場があり、それらとの相乗効果によりダイアログスクールをさらに学び多き場にすることができます。これからダイアログスクールに通う方は、ぜひ久野塾を使い倒して個を磨く機会としてもらえたらと思います!