自分に問いかけ、本質を知る

森田さん

森田 真里子 (モリタ マリコ)
ビジョン創造スクール® 1期生

人生には「タイミング」があると私は信じている。その時に出会うべくして出会う人がいる。そして出会うべく言葉や助言に出会うときがある。おそらく、人はアンテナを張っていれば、こういったタイミングを引き寄せることができるのだと思っている。

ビジョン創造スクールと出会った時期は、まさにその連続だった。私はこのとき大きな壁にぶつかっていた。毎日モヤモヤしていたからそれを自分でも認識はしていたが、自分にそれを再確認する暇もなく、毎日をバタバタと過ごしていた。しかし、内側の私はこの壁を乗り越えたくて、アンテナを張り始めていたようだ。ビジョン創造スクールと出会えて、講師の方の言葉と出会えて、スクールの外でも良い新しい人と良い言葉にたくさん出会った。不思議とこの時期、そういう出会いばかりが私に舞い込んできた。

その人・言葉との出会いをふまえて、私がした行動は、「立ち止まる」ということ。自分への問いかけ。ふたをしていた感情と向き合う。これは、自分の中にある、無意識の内なる自分のニーズが何かを顕在化させることになった。

自分がどんな人間なのか。何が好きで、何をしていたくて、どんな世界に触れていたいか。その中で自分が本当に大事にしたいことは何か。何を大切にしているのか。これらをノートに書きだしてみる。何日もかけて。そうすると自分のことが良くわかってきた。これが私の本質だということに気付いた。ではそんな自分が、見たい未来とは、どういう世界なのだろうか。

これが私のビジョンなのではないだろうか。自分らしい自分、本当の自分、本質的な自分が見たい世界。それは自分にしか見えていないけど、自分には見える。ここでいう世界の広さはなんだっていいのだと思う。自分という個の世界でも良い。家族という世界でも、社会という世界でもなんでも良い。

ビジョン創造スクールでは、今までビジネス本で見てきたビジョンの定義は全くの別物なのではないか?ということに気付かされた。ビジョンを一言で表現するのは非常に難しいが、スクールでの対話を経て、感覚的にビジョンとは何かを理解することができたのではないかと思っている。

私達が子どものころの時代、そこでは、常識や普通という名の枠にはまっていればあまり自分と向き合わなくても生きることができた。世の中には、合わせれば良い「正解」があった。しかし、時代の変化が急速になり、仕事も多種多様化し選択の時代へ、何を目指せば良いのか分からなくなったとき、何を軸に生きていけば良いのだろうか?

本質を隠して(もしくは隠していることには自分では気づかずに)表面的に世の中の「正解」にアジャストして生きることは、本当は苦しいのではないだろうか?(私たちはおそらく苦しいことにも気づかないが)これらの答えは、自分が本当に何を望んで、何を大切にしているか、その本質を自分で知ること、そしてお互いの本質、自分らしさを認め合える社会が解決してくれるはずだ。

これからの変化の激しい時代を生きる子供たちには、合わせれば良い「正解」は無いと思ったほうが良い。いや、むしろ「正解」に合わせる必要もないのだ。皆が対話し、それぞれの本質を認め合い、相手が大切にしていること、自分が大切にしていること、お互いのニーズを満たすためにそこからどう世界を作るかが求められる。

ビジョン創造スクールとの出会いとともに私が気づくことができた本質は、これからの世界を生き抜くのに必要な、大切な一つのエッセンスなのかもしれない。だとしたら、これは次世代に伝えていきたい。次世代に伝えていくべき親たちにも伝えていきたい。お互いの本質、自分らしさを認め合える社会、これが私が見たい未来である。