野原邦亮(ノハラ クニアキ)
ビジョン8期
2023年にビジョン創造スクールを卒業しました野原邦亮と申します。
久野塾に入塾して1年4カ月が経とうとしていますが、久野塾に入塾してから始まった“見えないものを見る旅”は今もなお続いています。
私にとって久野塾は、人生を潤し、人生を味わい続けるための唯一無二の場であると思っています。
久野塾での出会いや経験、学びのすべてが私の人生に潤いを与えてくれたことに本当に感謝しています。
私の人生に意味をもたらしてくれた久野塾とは何なのかを、私なりの経験から感じたことをお伝えいたします。
まず、久野塾の驚きのひとつは、立場や年齢、性別などの違いを超えて、お互いを尊重し、そして違いを認め合うという前提があることです。一人ひとりの経験や考え、見方、解釈に違いがあるということをきちんと認めるからこそ、対話を通じて、一人ひとりが新しい見方や解釈を獲得していくことができる。この感覚が私にとっては非常に新鮮であり、驚きでした。職場においては、何を言ったかより、誰が言ったかが重視され、そして誰が正しいことを主張しているかを競うようなコミュニケーションばかりで育ってきた自分にとって、久野塾は別世界でした。だからこそ、久野塾はありのままの自分をさらけ出し、等身大の自分と真正面から向き合うことができる場でした。そんな場は人生ではじめての経験でしたので、ビジョン創造スクールに通った9か月間は、自分の体と頭と心がつながる、そんな感覚を覚えたワクワクする楽しい時間でした。
次に、久野塾での学びを通じて多くのものを獲得できたと思っていますが、その中で印象に残っていることをご紹介します。
私は家庭や学生、社会人での育った環境の影響もあり、「こうあるべきだ」「こうしなければいけない」「普通はこうするのが当たり前だ」など、かなり強い思い込みに縛られていました。知らず知らずのうちに規範を守るために生きているような錯覚を覚えている自分に気づかせてくれたのが久野塾でした。久野塾というサードプレイスは自分を大きく見せようとする意識、大きく見せなければいけないという思い込みから解放してくれます。そして、人生を他人のせいにするのではなく、自分の人生を自分の責任で考え続けるからこそ、自らの思い込みから解放され、本当の自由を手に入れることができるのだということを学べたと思っています。
また、自分と向き合う中で、自分の個性や自分らしさとは何かを考えていくと、そもそも自分というものが「ない」ということを知ることが出来たことは貴重な経験でした。久野塾に入らなければ、私は自分というものが「ある」という前提で、それを探し回ろうとしていたのだろうと思います。そうではなく、今を全力で生きる。自問自答し続ける。それが久野塾で獲得した大きな成果だと思っています。
ビジョン創造スクールの最終講で発表したパーソナルビジョンは、自分の4年後のビジョンでした。それから約8カ月が経過しましたが、今でもビジョンを磨き続けることは疎かにせず、ビジョン実現に向けた新たなチャレンジを続けています。見えないものを見る旅という生き方を自ら選択できるようになったことは、ビジョン創造スクールに通った意味だと感じています。
最後に、人生を味わい続けるためには、人生に自分なりの意味や目的を見出すことが重要ですが、人生に意味を見出していくためには、豊かな対話の機会を創造していくことが重要だと気づきました。自分自身との対話はもちろん、立場や考え、価値観の違う相手との対話や著者との対話など、久野塾では豊かな対話の機会を非常に多く提供いただきました。そうしたものがつながり、結果として人生の目的や意味を見出すことが出来たのだと思っています。これからも久野塾や久野塾でつながった方々と学び続ける旅を楽しみたいと思います。