「遊魚 蓮花をも動かす」
奥田とし子(オクダトシコ)
二期生、製薬メーカー勤務(大阪)
思い返せば、塾長との出会いは、2012年11月に東京国際フォーラムで開催されたオープンセミナーでした。後に知ったことですが、同年2月に“たったの”6人でスタートした久野塾第1期の記念すべき第一回会場も国際フォーラムだったとのこと、つくづくご縁を感じています。
関西在住の私が、そのセミナーに参加した経緯はすっかり忘れてしまいましたが、塾長のレクチャーに魅了されつつも、自身の未熟さを痛感し、ショックな一日だったと記憶しています。その後、ご縁あり、久野塾第2期に途中参戦。錚々たるメンバーやアドバイザーの皆さんの胸を借りることになって今に至っています。
今思うと、2期生として塾に参加した2013年は、私にとって、本当にチャレンジングな年でした。大切な家族を亡くして不安な中、仕事ではグループを超えて部門全体のことを考える役割を与えられ、また年齢的にも今後の自身のキャリアについて考えるようになっていた中での参加でしたから。我ながらよく踏ん張ったと思います。自分の不甲斐なさに、途中で何度も「やめたい」と思ったこともありますが、それでも続けられたのは、プレゼンテーションへの“破壊的コメント”以外の場面では、皆さんに温かく見守っていただき、稚拙ながらも自由闊達に議論する楽しさを味わい、多くの示唆を与えていただいたおかげだと感謝しています。
破壊的コメントは、久野塾の特徴ではありますが、印象に残っているのは「(プレゼンからは)奥田さんという人柄が全く伝わってこない」というアドバイザーからの一言です。どんなに理論武装して周到なプレゼンを準備したとしても、自分自身が、その内容に信念をもって向き合っていなければ、見透かされるし、聞き手の心を動かすことはできないのだということを痛感した場面です。この時の衝撃は、今も私自身の軸となっています。
また、2014年5月からは、大阪で女性限定の「久野芽塾」の立ち上げ、運営にも携わる機会をいただきました。5回の開催を通じて、人を巻き込み、事を成し遂げていくことの醍醐味を体感することができています。こんな経験をできるのも、久野塾ならではです。この久野芽塾は、今夏、京都イベントへと発展的に合流予定。変化を楽しみにしています。
2016年は、公私ともに多くの方々の出会いをプロデュースし、関西での久野塾の活動を大きなうねりへと変えていけるような動きを心掛けたいと思います。
このリレートークがアップされる頃には、ダイアログ塾第5期がスタートしていることでしょう。5期生の皆さんにとっても、個を磨きご自身の価値を高める随一の学びの場になることを祈念しています。
次回リレートーク担当は、二期生の玉越健一さんです。