「人生の好転は偶然に起こるものなのか?」
伊藤 隆介(イトウ リュウスケ)
ダイアログ塾5期生 ビジョン創造スクール1期生
2016年は人生の好転を感じる1年であり、決して好転は偶然では起こらない・起こせないものであると肌で感じた1年であった。
入社後営業として結果を出し続け、どこか天狗というか世間知らずだったのかもしれないが、どのような状況下でも結果を出せると自信を持っていた。その過信は大きな間違いであったと振り返れば明白であった。
そんな時、当時会社の人財育成部門の責任者渡辺さんより「伊藤君、外の世界も見てみたらどう?久野塾という塾があるから一度参加してみたら?」というアドバイスが久野塾と出会うきっかけであった。
久野塾への参加を迷う中、希望が通り本社勤務となった。希望に満ちた世界から、一転社会人人生で初めての挫折を味わった。上司、同僚、後輩全ての人に本社スタッフとして必要な思考力・スキル何一つかなわず、貢献どころか足を引っ張る、迷惑をかける、アウトプットの質が悪い、そんな毎日を繰り返していた。厳しくも、チャレンジするチャンスを与え続けてくれた上司には今でも感謝の気持ちでいっぱいである。
そのような中、自身の不甲斐なさと現状を変えたいという気持ちから、久野塾の門を叩くことになり、ダイアログ塾4期生としての参加を決めたが、今考えれば仕事を言い訳にしていたのであろう、大切なスタートである久野塾の1・2回目を欠席してしまった。
2回目と3回目の間に久野塾全国大会で山口県萩市の松下村塾を訪れ、松下村塾の畳に上がり上田宮司(現名誉宮司)から講義を受ける機会を頂いた事が自身を変えるきっかけとなった。
講義が素晴らしく、気付きが多い時間だった事は言うまでもないが、講義中不思議な経験をした。講義中『すーっと』何か横を誰かが通るような、何とも言えない心地よい風が通り抜けた。その瞬間、頭の中がクリアになりすぐに思い浮かんだ事は『今悩んだり、迷ったり何をしているのだ?このまま中途半端に過ごしていたら人生つまらないものになる。変わらなければ、変えなければ』という事だった。
久野塾に対する向き合い方を反省し、久野塾を4期の1、2回を休んでしまっていた為、5期生としての再度参加の了承を塾長に頂き、人生の転機を迎える2016年がスタートする事となった。
2016年度の久野塾に先駆け参加した岩井ゼミでは、自身が人生かけて何をしたいか、どのような時にわくわくするか等自身の志と、人生の軸を見つける事が出来た。この経験があったからこそ、岩井睦雄さんと出会えたからこそ、今の自身があると確信している。
鈴井ゼミではプレゼンに対する姿勢や考え方、スクリプトや構成等の手法を学び、今まで自身が繰り返しおこなってきた事はプレゼンではなく、独りよがりの発表会であったと痛感する事ができ、その後のプレゼンを大きく進化させるきっかけとなった。
久野塾長直伝ゼミでは意思決定者を動かす為に必要な事や、成長ではなく成功が重要である点や手法を学んだ。
そしてビジョン創造スクールでは、アドバイザーお一人おひとりの様々な視点からビジョンを創造するアプローチを学び、頂いたアドバイスから自分自身で考え抜く事で『認知症にならない世の中作り』というビジョンを創造する事が出来た。1人でスタートしたビジョン実現に向けた活動も、ビジョン創造スクールが終了する頃には多くの協力者を得る事ができ、ビジョンの力の大きさを改めて再認識した。
ビジョン創造スクールと平行して受講したダイアログ塾では、創造したビジョンを軸にダイアログ塾で課題に対する発表をし、厳しくも愛のあるアドバイスを受け、次回までに実践し研ぎ澄ませていく事を繰り返した結果、良いサイクルが生まれ、まさに「知行合一」(行動があって初めて知識が生かされる)を実現できる貴重な場であった。
1年間考え続け、実践を続けた事で、ビジョンの実現に向けての一歩を踏み出すと共に、企業でのポジショニングも好転し2017年4月より重要な役割を頂ける事となった。これらの人生の好転は久野塾本会とサブゼミに1年間身を投じ実践し続けた結果であり、久野塾なくしては得られなかったと確信している。
久野塾の塾生として2016年卒業を果たしたが、卒業後成長を成功に繋げていくことが重要である為身の引き締まる想いと、ワクワク感でいっぱいである。また、志高き塾生同士でイノベーションを起こせる日を今から楽しみにしている。久野塾は卒業後も関わり続けたと思える私にとってかけがえのない場である。
2017年もワクワクが止まらない。