仲 友佳子(ナカ ユカコ)
ナゴヤ1期、ダイアログ10期

 

ビジョンがない・・・

私がコンプレックスに感じていたこと、それは「ビジョンがない」ことでした。大学卒業後、一般事業会社に就職し、その後会計士となり現在の法人で3社目となりますが、今まで所属した組織で必ず言われるのが「ビジョンがない」という言葉でした。ビジョンがないことが、悪のように言われたこともあり、私の中で秘かにコンプレックスに感じていました。

そんな中、女性会計士の先輩である、淺井 明紀子さんから、久野塾と「ビジョン創造スクール」について、今から約2年前にご紹介いただきました。淺井さんからは、大勢の塾生、理事等の前でテーマに沿ってプレゼンし、時には厳しいコメントもいただくということもお聞きし、その状況を想像して少し不安に感じたものの、淺井さんが経験された世界を感じてみたい、ビジョンを見つけたいという思いが勝り、考えるより行動という私のいつもの思考回路で数日後には申し込みをさせていただきました。

ビジョン創造スクールでの気づき・・・

【認めてもらえることの嬉しさ】

コロナの影響で全てオンラインとなり、全くの初対面の方にオンラインでどの程度自己開示すればいいのか、最初は戸惑いも感じました。ただ、初回に私の心のモヤモヤを晴らしていただける言葉をギフトとしていただき、回を重ねるごとにここは安全な場所だという思いが強くなっていきました。いただいた言葉は「ビジョンがなくても目の前の仕事を一生懸命やってきたことは否定されるものではない」という言葉です。今まで「ビジョンがない」ことにより、自分のやってきたことまでも否定されているような感覚を持っていたので、その言葉は自分が認められたように感じとても嬉しく感じたことが今でも記憶に残っています。

【オンラインでもできる、オンラインだからこそのメリット】

最初はどうなるのだろうと不安に思っていたオンラインでの開催も、会を重ねるごとに受講生や理事の方々との親密さが増していくことを感じられました。オンラインでも人間関係を構築していくことができるという経験は、オンライン生活が当たり前になった今、とても貴重な経験となりました。また、私は東京から遠方に住んでいるため、勉強会等の現地参加は難しい状況でしたが、オンラインでの勉強会の開催が普通となり、距離的なビハインドを感じずに受講できたことも、オンライン開催となったメリットであると感じました。

【自分の言葉に耳を傾けてもらえる貴重な機会】

久野塾では毎回テーマに沿った10分のプレゼンテーションの後に、受講生や理事の方から「ギフト」と呼ばれるコメントをいただくことができます。最初は厳しいコメントが来るのではないかと身構えていましたが、冷静になって考えると、大人になってからこれほどまでに、自分の言葉に耳を傾けて頂き、コメントしてもらえる経験はそれほどなかったことに気づきました。受講生や理事の方々は、久野塾でお会いしなければ、出会うことがないであろう世界で活躍されてきた方であり、普段お会いする方とは異なった切り口でのギフトをいただけることは、本当に貴重な機会だと最近改めて感じているところです。

 

ビジョンは創造できたのか?・・・

結果として、ビジョンは創造できたのか?という問いに対しては「創造したものの、見直し中です」というのが私の答えになります。ビジョン創造スクールに引き続き、今年度はダイアログスクールに参加させていただき、また違った観点で自分のビジョンを見つめなおすと、ビジョンの更新の必要性を感じたからというのがその理由です。ただ、2年前の「ビジョンがない」と漠然とコンプレックスを感じていた自分はもういないと思います。近いうちに胸を張って「私のビジョンは〇〇です」と言えるように、個を磨き続けたいと思います。