松岡伸乃助(マツオカ シンノスケ)
ダイアログ11期、アドバンスド4期

「何のために生きるのかを考えた時間」

ダイアログ11期生の松岡伸乃助と申します。今回はこのような機会を頂き誠にありがとうございます。私は現在の会社に新卒で入社して約25年間勤めており、22年3月よりカルチャー推進室にて、自グループの企業カルチャーの醸成をミッションとして活動させて頂いております。今回は、この場をお借りして、私が久野塾に入塾したきっかけから、ダイアログを通じての変化、今後についてを共有させて頂き、何かのご参考になればと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。

●入塾したきっかけ
久野塾に出会ったきっかけは、会社の同期であり、久野塾の塾生である谷さんからの紹介でした。
21年末、自分の今後の進路に悩み、いろんな方にお話を伺って考えていた時でした。
そのうちの一人、谷さんに相談した際、「松岡なら久野塾合うと思うよ」と言われ、即座に入塾することを決めました。この決断が今の私につながる全ての始まりでした。

●初回、絶望と開き直りの「リーダーシップ」の回
最初に発表した井上さん、2番目の齋藤さんのプレゼンが凄すぎて、私がきたのは場違いだったと、絶望感に襲われたのを覚えています。私は最後の発表だったのですが、もういいやと開き直って、思いをそのままぶつけたのだけ覚えています。

●2回目、ほぼコメントなしで終わった「ビジョン」の回
初回を踏まえて、準備に準備をしてスクリプトを作り、発表したものの、理事、アドバイザーからのコメントはほぼなし。作ったスクリプトを読むことが精一杯で、魂を乗せられず、相手に何も伝えることができませんでした。この回、他の同期の方で、プレゼンレベルがものすごく上がっている方がいて、鈴井さんの「信頼を得るプレゼン」の講義を受けていたことを知り、鈴井さんにお願いして、再度、講義を行なっていただくことになりました。

●「信頼を得ること」「相手に聞いてもらうためには」を学べた鈴井さんの講習
ゴールデンウィーク中、天気がすごく良い日に、部屋にこもり、オンラインで受講しました。テクニックを得られたこともありがたかったですが、何より、相手に聞いてもらうためには、相手に興味を持ってもらうためにはどうすればいいかを考え、作っていくということ。つまりは、「相手に楽しんでもらうためには」に立ち返ることができた講義でした。
それまでは、体裁を整え、本質に向き合えていなかったのではないかと思います。

●3回目、「松岡さんって、おでんのたまごの人ですよね?」←これってブランディングですか?と尋ねた、「セルフブランディング」の回
1回目の講義のQ&Aで、「以前と比べて、誠実になってきたなと実感できたことはなんですか?」と質問され、「20代の時にコンビニでおでんを買う時に、たまごを下に沈めて買ってましたが、最近、タクシーでPayPay未決済のまま降りてしまったのを自ら振り込みに行きました。」と回答した一連がありました。
そこから私の印象は、「おでんのたまご」の人になるわけですが、活動を通じて、自分自身が何をやってきた人なのか、そしてどのようなことを大切にしている人なのかを知ってもらおうと意識し始めたこと。
そして、プレゼン自体を楽しく興味を持って聞いてもらおうと考え始めた回でした。

●4回目、とにかく実験してみる、プロジェクトを発動してみることで分かった、「ソリューション」の回
この回のお題をきっかけに、いろんな実験をしてみることができました。
・カルチャーTシャツを作ったこと
・会社の表彰式でパーソナリティを務めたこと
・地域のレストランで住民と一緒にキッズメニューを作ったこと
でも、一番の実験は、プレゼンの冒頭で、理事の西村さんを「ひろこさん」と呼んだことでした。プレゼンの内容に、理事をはじめとした出席者の方々を登場させることで、視聴者側に参加してもらい皆さんと共にその時間を創ってみれないか。
とにかくやってみると何かが起きるし、やってみないと何も起きない。自分だけの変化ではなく、周囲が反応することもわかりました。
そして、自分の差別化できる強みの可能性として「誠実さとエンターテインメント」というキーワードが出てきました。

●5回目、実験が意志に変わった「イノベーション」の回
とにかくどんどんやってみよう、ということで、「会社の全体朝会をめざましテレビにする」など、コミュニケーション機会を変えていく実験を続けてましたが、今思うと、これは実験ではなく、絶対に良くなるからやる、という意志だったと思います。「誠実さとエンターテインメント」という自分の大切にしている価値観や強みを言語化してから、やるやらないの判断に躊躇することがなくなっているように思えます。これは、誠実であり、エンターテインメントなのか、と。

●最終回、意志を持つということ。
最終回は、ファイナンスがテーマでしたが、数字のロジックという点よりも、どのような人に投資をしたいと思うのか、を考えていました。人として信頼できること、そして、やり遂げる意志を持っているか。久野塾に入塾する前の一年前、私は何事にも意志を持って取り組んできたつもりでしたが、何のために意志を持っていたのか。会社が求めいてることを実現することに向かっていただけではないのか。いつしか自分が大切にしている感覚や価値観よりも、会社が望んでいることに標準を合わせていなかったか、と振り返っていた回でした。

一年間のダイアログで、課題の向き合いや、プレゼンを通して、気づけたことは、私は人に喜んでもらうことが生きる活力だということ。そして、私の大切にしている価値観は「誠実さとエンターテインメント」これを言語化できたことです。この「誠実さとエンターテインメント」を軸に持つことで、判断の迷いが減り、新たなことに立ち向かう時に勇気が得られている気がしています。また、周囲の方々に共有していくことで、共感を得られたり、判断基準をあわせやすくなっていることも実感しています。
そして、素敵な機会、出会いをたくさん頂けました。同期の仲間、理事アドバイザーの皆様、飲みの席でご一緒させて頂いて仲良くなった先輩方。一年前、久野塾に入塾することを決めてなければ、これらも今の自分も全てなかったんだなあと思うと、不思議でなりません。
ダイアログを卒業し、今年は新たにアドバンスドに進みます。どうしようかなと考えていた時に、久野さんに、やった方がいいよ、と言われ、やらなかったら後悔するなと思い決めました。。。メンバーも、ちょっと変な癖を持った同期もいれば、飲みの席で仲良くなったお喋りな先輩、80歳になっても子供より稼ぐと言ってるアニマルスピリッツな先輩、スピリチュアルな雰囲気を醸し出している同期のお兄さん、といった顔ぶれで楽しみです。
最後に、一年間ご指導ご鞭撻頂きました関係者の皆様、誠にありがとうございました。引き続き宜しくお願い致します。
「誠実さとエンターテインメントでみんなが笑顔になるカルチャーを創る」
長文読んで頂きありがとうございました。