長倉怜子さん(Reiko Nagakura)
ビジョン創造スクール3期生

リレートーク第30回という節目の回に、鎌田春奈さんからバトンを受け取ることとなりました。久野塾ビジョン創造スクールで過ごしたこの半年を振り返ってみて、感じたことを素直に書き留めたいと思います。

せっかちなので早速、結論ですけれど、「今年ほど将来を考えた年はなかったし、将来を考えて行動を変えたと言える年はなかった!」です。

と、書くと一体どういう人生設計をしているんですか?ってお思いになる方も多いことと思います。ただ、正直なところ、社会人になって11年目の今年になるまで、毎日与えられた仕事をこなすだけで精一杯、でした。数年前にふんわりと想像していた少し先の将来は、「今勤めている会社で管理職になって、今よりもすごーいと言えるような仕事をして、世の中に役立てるような人になれればいいなぁ・・・」程度でしたしね。今、こうやって立ち止まって過去の自分を見つめてみると、「将来を考えることもないほど、毎日に余裕なかったんだね。お疲れさま、自分」と言ってあげたいです。

そんな中、ご縁があって出会えた久野塾には、ビジョン創造スクールの3期生として入塾しました。これまで、将来やビジョン(夢、能力、責任の狭間のあるもの)を創ることについて考えるどころか、思いを馳せることすらなかったので、最初のほうは講義を受けても、いまひとつピンとは来なくて苦戦続きでした。頭では、まぁまぁ理解できるものの、心にストンと落ちてこないと言いますか・・・。自分なりに考えて講師や塾生の前で発表をしても、「(私の考えって、これとは違う気がする・・・)」という感じです。

ようやく、このピンとこないことがブレイクスルーしたのは、岡津さん(リレートーク第17回に登場されています)からの次の言葉でした。

“君たちは、もう誰かの評価に囚われなくてよい。自由に、感じたこと、思ったことをアウトプットしなさい”

ここでやっと、私は「誰かに評価してもらう(ないしは、一定の理解をしてもらう)」ことをスタートラインにして思考していたことに気づくことができました。自分のための将来やビジョンを考える場なのに、誰かに説明できるものをせっせと考えていたんだな、と。※もちろん、いずれは誰かと自分のビジョンを共有することになると思いますが、それは先の話であって、出発時点の今ではないと思っています。

それ以降、「自分」が心から感じたこと、思ったことに意識を寄せるようになりました。もちろん、これまで何十年と物事を考えるときのベースにしてきた「誰かの評価」は、簡単に消えることではなく、いまだに、それらしい、妥当な答えをアウトプットしてしまうこともたくさんあります。それでも、この数か月間は「今、自分の心を自由にしているかな」ということを頭の片隅において行動することで、これまでの自分よりも、少し柔軟に発想ができるようになったと感じています。こういう積み重ねが、冒頭に述べた「今年ほど将来を考えた年はなかったし、将来を考えて行動を変えたといえる年はなかった!」に繋がっているなととても感じます。

終わりに。

ビジョンを創造する、という事をゴールに塾に通っていますが、実はまだそのアウトラインすら見えていません(あと、2か月ちょっとで発表だというのに!)。それでも焦りはなく、きちんと、日々の行動をアップデートしていくことに集中するぞ、という気持ちが強くあります。おそらく、今はビジョンを創るための前準備の時間なのだ、と。

数か月後、数年後、私がこのリレートークを振り返って読むとき、私はどんな人になって、どんな人たちと一緒にいるんでしょうか。いつかの将来の自分が、「あの時の行動変革が土台になって、ビジョンを創れたんだよ」と言ってくれると信じて、日々を過ごしたいと思います。